SNS運用代行のヒアリングシート|質問項目と記入例、確認の進め方

質問、回答、次の確認事項を3枚のシートで整理する作業机

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SNS運用代行のヒアリングシートは、質問を埋めるだけでなく、依頼者の目的・現状・任せたい範囲と、まだ決まっていない点を分けるために使います。最初から投稿本数や料金を決めず、回答を確認してから提案へ進むと、認識の違いを減らせます。

この記事では、初めて依頼者と打ち合わせする人に向けて、コピーして書き換えられる質問表、回答の記入例、打ち合わせ後の整理方法を紹介します。表は当サイト独自の整理例です。契約書や成果を保証するひな型ではありません。

目次

ヒアリングシートは提案前の「事実と未確認」をそろえる

ヒアリングの目的は、依頼者が困っていることを確認し、自分が提案できる仕事の範囲を見つけることです。質問表への回答が、そのまま発注や投稿の承認になるわけではありません。

たとえば「Instagramを伸ばしたい」という相談でも、新しい来店客に店を知ってほしいのか、既存客へ営業時間を伝えたいのかで必要な投稿は違います。「伸ばす」を具体的な行動へ言い換えてから、制作や測定の話へ進みましょう。

実際の事業者が公開している株式会社ブシドーのヒアリングシートでも、事業内容、目指す状態、現在の課題、過去の取り組みを尋ねています。以下では、このような事業の理解に加え、個人が運用支援を受ける際に確認したい担当・素材・承認の項目を独自に整理します。

ヒアリングの後に作る書類は、SNS運用代行の提案書・見積書の作り方で確認できます。ここでは料金表を作る前の聞き取りに集中します。

打ち合わせ前に公開情報と確認したいことを分ける

事前準備では、公式サイトや公開アカウントから分かる情報を先に記録し、本人に聞かないと分からないことだけを質問候補にします。見た事実と自分の推測は別欄に残してください。

商品名や案内先のURL、公開されている投稿の形式は下調べできます。一方、「更新が少ないので人手不足」「反応が少ないので失敗」とは断定できません。更新しない事情や、すでに別の集客経路が機能している可能性もあるためです。

  • 事前に確認:公式サイト、対象SNSのURL、商品・サービスの公開案内、問い合わせ先。
  • 面談で確認:相談のきっかけ、期待する役割、現在の担当者、決められる人、予算と開始希望。
  • 受け取らない:個人のパスワード、認証コード、不要な顧客名簿や個人情報。

シートを事前送付する場合は、「分かる範囲で記入し、不明な欄は未確認のままでよい」と添えます。回答期限と共有先を伝え、答えにくい内容は面談で確認できるようにしましょう。

そのまま書き換えられるヒアリングシートの質問項目

質問は、目的と対象者、現在の運用、制作と確認の順に整理します。次の表を文書や表計算ソフトへコピーし、右欄の「回答」に記入してください。すべてを一度に聞く必要はありません。

基本情報:確認日[ ]/対象事業・アカウントURL[ ]/依頼側窓口[ ]/運用側担当[ ]/今回の相談範囲[ ]

目的・対象者の質問 回答欄に残すこと
今回、相談しようと思ったきっかけは何ですか? 回答[ ]。起きている事実と困りごとを分ける。
誰に、何を知ってもらい、どんな行動を選んでほしいですか? 回答[ ]。対象者、案内する内容、行動を一つずつ。
SNSを見た後の案内先はどこですか? 回答[ ]。予約・購入・応募等のURLと対応担当。
何を見て、取り組みを続けるか判断しますか? 回答[ ]。指標、確認期間、数値を確認できる人。

「フォロワーを増やす」と回答されたら、その先に期待することを聞きます。目標値が未定なら、根拠のない数字を提案せず、取得できる過去値と事業上の目的を確認する項目として残しましょう。

現状・素材の質問 回答欄に残すこと
これまで何を行い、何が分かりましたか? 回答[ ]。対象期間、投稿例、管理画面で確認した事実。
今は誰が、どの作業を担当していますか? 回答[ ]。企画・撮影・編集・投稿・返信・報告の担当。
使える写真、動画、商品資料はありますか? 回答[ ]。提供者、提供日、利用範囲を確認する人。
避けたい表現や、必ず確認する情報はありますか? 回答[ ]。商品説明、価格、出演者、広告表示等の確認先。

素材が「ある」だけでは、公開に使えるとは限りません。撮影者や出演者の許諾、音楽・画像の利用条件、社外へ渡してよい資料かを、依頼者が確認できる形にします。秘密情報をシートへ集めず、必要な情報だけ受け取ってください。

進め方・条件の質問 回答欄に残すこと
今回、任せたい作業と自社で行う作業は何ですか? 回答[ ]。成果物、対応する媒体、含めない作業。
原稿の確認者と最終承認者は誰ですか? 回答[ ]。連絡手段、確認に必要な日数、不在時の窓口。
予算・開始希望と、追加費用の相談先は? 回答[ ]。委託費と広告費・撮影費等を分け、未定は未定。
問い合わせや問題が起きたら誰へ戻しますか? 回答[ ]。返信できる範囲、公開停止の判断者、連絡先。

回答欄とは別に「追加確認/確認担当/期限/提案への影響」の4欄を付けると、聞いたままになりにくくなります。日時や作業量をその場で確定できなければ、仮の前提であることを明記して持ち帰りましょう。

記入例:曖昧な要望を次の確認へつなげる

回答の記入例では、希望、確認できた事実、次に確かめることを分けます。以下はカフェから相談を受けたと仮定した説明用の例で、実在案件や集客実績ではありません。

最初の要望:「SNSをもっと活用して、平日の来店につなげたい」。ここで「毎日投稿すれば来店が増える」と結論づけず、来てほしい人、案内できる商品、来店までの情報を聞きます。

  • 追加の質問:「平日のどの時間帯を案内したいですか」「その時間に利用しやすい人は誰ですか」「営業時間やメニューはどこで確認できますか」。
  • 回答の記録:「平日昼の利用を案内したい。メニュー写真は店側が提供できる。写真の公開許可と価格の更新担当は未確認」。
  • 次の確認:「店側の窓口が写真の許諾と価格確認者を調べ、次回の打ち合わせまでに回答する」。

この状態なら、「店側の確認済み素材を使った案内投稿」を提案候補にできます。一方、撮影やDMでの予約受付は、担当・権限・費用が未確認なので、当然に含めません。来店の把握方法が決まるまでは、SNSの閲覧数だけで来店効果を判断しないようにします。

打ち合わせ中は質問表を読み上げず、回答を確かめる

面談では、相手の言葉を聞いた後に、自分の理解を短く言い直して確認します。シートの順番よりも、目的に関係する話を深めることを優先すると、形式的な質問だけで終わりにくくなります。

「忙しくて投稿できない」と言われたら、企画が決まらないのか、写真が集まらないのか、承認待ちなのかを尋ねます。同じ困りごとでも、解決する作業は異なります。「更新を代行する」という答えを先に置かないことが大切です。

  1. 今回の目的と相談範囲を最初にそろえる。
  2. 公開情報で分かったことを示し、相違点を確認する。
  3. 困りごとの具体例を聞き、事実・希望・仮説に分けて記録する。
  4. 最後に、決まった点と残った点、次に誰が何をするかを読み合わせる。

録音や自動文字起こし、外部AIへの入力を行う場合は、相手と所属組織の利用条件、保存先、共有範囲を先に確認します。承諾を得ていない会話や機密資料を、そのまま外部サービスへ渡す進め方にはしません。

面談後は未確認事項を担当と期限付きで返す

打ち合わせ後は、合意した内容と未確認事項を短い議事メモで返し、相手が訂正できるようにします。返信がないことを、内容への同意や公開許可とは扱わないでください。

メモは「確認できたこと」「未確認のこと」「依頼したい回答」の順にまとめます。たとえば、撮影が必要か未定なら「撮影込み」で金額を確定せず、素材提供を前提とした案と、撮影条件の確認後に見積もる部分を分けます。

送付文の例:「本日はありがとうございました。目的は[ ]、今回の対象は[ ]と理解しています。未確認の[ ]について、[担当者]から[期限]までにご回答をお願いします。認識が違う点があればご指摘ください。確認後に提案範囲と見積もりをお送りします。」

保存するシートには更新日と版を付け、回答の変更履歴を残します。共有は必要な担当者に絞り、契約終了後の保管・返却・削除についても依頼者の条件を確認しましょう。

回答がそろった範囲から提案書と運用へ進む

ヒアリングが終わったら、目的、成果物、素材、担当、承認、費用の前提がそろった範囲を提案へ移します。未解決の項目は、条件付きの提案または確認待ちとして見える形に残します。

初回は、使い慣れた文書や表計算ソフトで十分です。共同編集や履歴管理が必要になったら、共有権限・保存先・費用を比較して道具を選べます。専用ツールの契約より先に、誰が記入し、誰が確認するかを決めましょう。

次の一歩は、上の質問表から自分の案件に必要な項目を選び、未確認欄を付けた一枚のシートを用意することです。回答がそろったら提案書・見積書の記入例へ、運用後の報告方法を決めるときはSNS運用の月次レポートの作り方へ進んでください。

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